空き家

長崎の激安物件とは? 激安物件を購入するリスクについて解説

長崎には多くの「激安物件」があります。100万円未満はもちろん、中には0円となっているものまで実にさまざまです。

こういったケースは買い手とすれば好都合です。「空き家を買うならできるだけ安く買いたい」「無料の物件が手に入るならすぐにでも契約したい」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は激安物件には「それだけの理由」があるのです。この記事では、激安物件のリスクについて解説していきます。

 

長崎の激安物件はどれくらいの金額なのか?

 

実際、空き家物件では、最初のうちは、200~300万円の価格を付けていたとしても、買い手がつかないとどんどん値段を下げていきます。売れない物件の場合、「売り手側が空き家にかかる費用を負担する」なんていうケースもあるのです。

例えば建物に家財道具がたくさんあり、老朽化が進んでいる家は解体するほかありません。2階建てを解体する場合、トータルで約250万円かかると見込まれます。250万円の内、解体費用が200万、残置物撤去費用が50万円となれば、売主側としたら「50万円を出すから買ってほしい」とすら思うのです。また空き家は、解体し更地にしてしまうとその土地の固定資産税は6倍へと跳ね上がります。解体してしまえば、まず買い手はつかず、その不動産は子供たちの世代へと渡っていってしまいます。だからこそ激安でもいいから必死で空き家を売ろうとするのです。

ちなみにこのような激安物件は、いわゆる不動産物件を掲載しているようなポータルサイトにはありません。掲載するメリットがないからです。こうした情報を知っているのは、空き家に特化している不動産業者だけと言っていいでしょう。このような物件は、流通していない案件も含めると10~20%あると推定できます。

 

激安物件を購入した場合のリスクとは? 中が草とシロアリだらけの家

 

ではここで、激安物件のリスクについて2つの事例を通してお話したいと思います。

「空き家を買い取ってほしい」という依頼があり、ある日私たちは現場に赴きました。するとどうでしょう。庭の草木が家の中に入り込んでいる状態でした。屋根と壁にも草が生えてしまい、草が瓦をあげて、中が雨漏りしている状態だったのです。

所有者の方曰く「2年前は建物の屋根に草はなかった」とのこと、たった2年で草が家の中に入り込んでしまったのです。

こちらの物件は、元々車庫付きの家だったため、所有者の方は「高く売れる」と思い、相場より高値で売りに出していました。長崎県において、駐車場がある斜面地はたしかに重宝がられます。しかし、この現状では、リフォームするにしても、多額の費用がかかります。こうなると0円、すなわち「激安物件」にするほかおそらく手はないでしょう。実際、所有者の方にもそのお話をさせていただきましたが、悩まれている様子でした。以前他の記事でもお伝えさせていただきましたが、空き家は1年経つと劣化スピードが速くなります。「たった1年で?」と思われるかもしれませんが、春夏秋冬、しかも最近の夏の暑さは建物にもダメージを与えます。窓を開けないので、湿気もそのままになり、さらには災害リスクもあります。

 

もうひとつの事例は、現場を見に行ったとき建物の外観はとても綺麗な状態でした。ただし、中は散らかっており、ややゴミ屋敷に近い状態だったのです。所有者の方も「早く引き取ってほしい」というお願いだったため、現地調査を重ね、結果当社は10万円ほどでその物件を引き受けたのです。

ところが、残置物をいざどけてみると、シロアリを確認。改めて調べてみると柱と梁がシロアリに食べられた状態でした。シロアリの駆除はしたものの、建物を存続させるのは難しく、結局再生できずにいます。我々のような100棟以上も空き家を見ている業者であっても、激安物件はこのようなリスクをはらんでいるのです。

 

まとめ

 

空き家を購入する場合、激安物件があれば「その方がお得だ」と思うこともあるでしょう。しかし、安易に契約すると後悔するかもしれません。売れない物件は、やはりそれなりの理由があるのです。

 

当社では、長崎市内の空き家を専門的に取り扱い、そこから全国の空き家を減らしていく活動をしており、空き家に関するノウハウがたくさんあります。激安物件のリスクについて、ご相談やご質問などございましたら、お気軽にご連絡をいただけたらと思います。ご連絡お待ちしております。

 

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