空き家

経験・スキル・知識・人脈のすべてが反映される。それが会社運営である

ナガサキストを立ち上げてから、今年12月で丸2年を迎えようとしています。改めて会社運営には、「社長自身の思い」や「これまでの経験」が色濃く反映されていくと感じています。今回は、私の学生時代の頃のことを振り返りながら、今後の決意についてお話させてください。

  

要領がよかった小学・中学時代、挫折の高校時代

 

いきなり自慢みたいになってしまいますが、私は小学生・中学生の頃はあまり勉強しなくても成績はトップクラスでした。

夏休みの宿題は最終日にやるタイプ()で、よく友達に宿題を見せて~と言われていたことを思い出します。一方で「一度決めたら最後までやり通す」タイプであり、両親も「あなたが決めたなら好きにしなさい」という感じでした。「我が道を行く」というのはこの頃からすでに確立していたように思います。

 

高校進学にあたり、成績もよかったことから学校の先生は「進学校に行ったほうがいい」と勧めてくれたものの、私はどうしてもサッカーが上手くなりたいと思い、市内の高校に進学しました。

進学した高校は、Jリーガーも輩出しているようなサッカーの名門校。私と同じようにサッカーに打ち込みたい仲間が集まってくるような場所でした。

 

私の場合は、自分の学力レベルからレベルを落とした高校に進学した、ということもあり高校の最初のテストでは、トップクラスの成績をとっていました。そこで慢心が出てしまったのでしょう。あれよあれよという間に成績は落ち、気づくと成績はオール2にまでなっていました。

 

みなさんも経験があるかもしれませんが、中学校まではセンスやこれまでのストックで成績は維持できるものの、高校の勉強はそうはいきません。

「コツコツ地道に努力する」ことが求められる、いわば本当の学力が必要になります。そこで私はサッカーばかりに集中してしまい、学校の勉強をおろそかにしてしまったのです。

いったん「勉強しない習慣」がついてしまうと怖いものでなかなか抜け出せません。先生からは「やれるのになぜやらないんだ」と再三言われるも、馬の耳に念仏状態。また、「いい大学に行って何になるんだ」と思っていた部分もありました。勉強しなくてもいいや、という環境に流されてしまい私はとうとう高校で力いっぱい勉強に打ち込む、という経験をしないまま卒業してしまいました。

 

もちろん、やりたかったサッカーに存分打ち込めましたし、サッカーの技術も上達したと思います。しかしながら、思うような学業の成果を出せなかったことは、私にとって挫折経験となりました。と同時に「環境によって人はいくらでも変わってしまうんだ」「努力しなければ、スキルを身につけることは難しいんだ」ということを痛いほど学んだ機会にもなったのです。


さまざまな人と交流した大学時代

 

その後、私は現役で東海大学の建築学部に進学しました。大学時代の経験も、私にとって得難いものとなりました。

 

東海大学は言わずと知れたマンモス校で、多くの学部を有しています。その分、各学部の偏差値にもかなりバラツキがあり、偏差値3570と本当にいろんな人がいる大学なのです。

私はこの特性を活かし、「学部を問わず人間関係を学ぶ場にしよう」と、約10個のコミュニティに属し、本当にいろんな人の話を自ら聞きに行きました。

先輩・後輩、先生を含めた年代、性別問わずさまざまな人の話を聞くことで、価値観の多様性とそれに対する尊敬の念を抱けるようになりました。

高校の頃、どちらかと言えばあまり人とつるまず、友達もあえてつくらないスタンスでしたが、大学での多くの人の出会いによって、人間関係を築くコツはもちろん、改めて自分自身の本質や特性、そして職業に対する適性を分析することができたのです。

 

大変なことほど意味がある

 

実は大学時代、もうひとつ自分を形成した要素が「アルバイト経験」です。たまたま友達と寄った居酒屋で食べたチーズつくねがすごく美味しくて、「この賄いが食べられるなら!」とアルバイトを始めたのです。

調理補助もホールも、ビラ配りも皿洗いも掃除も、酔っぱらいのお客様たちの対応や、汚れものの処理も4年間、ありとあらゆることを経験させていただきました。

よく、お客様や取引先の方から「空き家って汚い部分や、触りたくないところもあると思うんですが、気になりませんか?」という質問を受けます。私は、そのたびにあの大学4年間の居酒屋での経験を思い出しては「全然気にならないですね」とこたえています。

汚いことや大変だなと思うのは、往々にして「経験していなくて知らないから不安だ」の裏返しです。私自身、居酒屋での経験、さらには新卒で勤めた広告代理店で汗を流して仕事をした経験があるため、空き家の中に入っていくことも、そこで作業をすることもその延長線上だと思えているのです。

もしかしたら、空き家に関わることが「面倒だ」「汚い」と思う業者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私にとっては「誰も手を付けていない宝」とすら思っています。だからこそ、「リフォームをしてひとりでも多くの方に住んでほしい」そう願っているのです。

  

まとめ

 

今回は、自分の学生時代の経験をお話しさせていただきましたが、すべて過去の経験が今の自分、ひいては会社をつくっているのだと感じています。

今でも思うのは、会社は、「自分以上のものには決してならない」ということです。もちろん、社員も代表である自分の姿を見て成長していくもの。だからこそ、社長自身も成長し続けなければ、会社も成長しない。そう思っています。

今後、会社拡大を果たしていくためにも、自分の器を広げていく。そこにも注力し続けたいと考えています。

 

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