空き家投資のリフォームはどうすれば!?DIYで進めるのと、業者に依頼することの違い
空き家投資をおこなう際に、物件を購入して、その後リフォームをする際に、自分自身でDIYでおこなう工事と、リフォーム業者に依頼しておこなう工事とでは、費用や品質など様々な点で違うところがあります。その空き家投資家がどういった方法で工事を進めていくのかというのは十人十色で、みなさんそれぞれの「型」のようなものがあるようです。DIYで全てを自分自身で工事をする場合もあれば、大工工事や水道工事は協力業者に依頼して、電気配線等だけ自分自身でおこなうだったり、現場監督として、全ての業者を分離発注して、コストを抑えるようなやり方もあったりと、ご自身の得意分野や「型」に合わせて完成させていきます。
今回は、空き家投資でリフォームをする場合の、DIYでおこなう場合と、リフォーム業者に依頼する場合とで比較していきます。ご自身でリフォームをどういう風に進めていくか、決まっていない方は是非参考にされてみてください。
空き家投資において、DIYで進めるのと、リフォーム業者に依頼して進める違い
DIYで進めるのと、業者に依頼して進めること、両者には下記のような違いがあります。
1.費用・時間
まずは、そのリフォーム費用自体が変わってきます。DIYに関しては、初めて進める場合は、工具代が初期投資としてかかりますが、それ以外ではほぼ材料費のみです。自分自身が工事をおこなうため、リフォーム業者に依頼する際の人件費やその会社の利益分のコストがかからないということになります。自分自身で、大工工事、電気工事、水道工事、設備工事などをおこなうことで材料費と、あとはその工事をする本人の時間をかければ最大限に安く進めることができる方法になります。しかし、当然ながらDIYをするといっても工事の知識がない場合は、調べながら進めることになるため、最初の1棟は完成までに1年かかったということもあります。空き家投資という投資の手法になりますので、時間をかけても利回りの高い空き家投資をしたい方や、そもそもこういったDIYでアレンジしていくことが好きな方にはおすすめの方法です。
一方で、リフォーム業者に依頼する場合は、それぞれ作業していただく大工さんなどの人件費や材料費、その会社の利益分まで費用としてかかることになります。費用はかかりますが、工事が完成するまで、一般的な空き家投資のリフォームの工期では、早くて発注から1ヶ月程度で完成します。利回りが多少下がったとしても、工事自体は早く進めることができるため、早く賃貸募集に出すことができ、収益化も早くなります。
費用と時間で考えても特徴があるため、ご自身の進めたいやり方をイメージしながら選択していくことがよいでしょう。
2.品質
空き家投資において、品質は、その後の入居者が入居した後や、数年住んだ後に結果として出てくることになります。DIYでは、専門性をもってスケルトンにして一から工事するというよりは、内装の部分を綺麗にして入居できる状態にする、お好みのテイストに仕上げていくということが一般的です。そのため、建物の壁の内側や、床下や屋根裏については、ご自身でそこまで工事ができていないケースが見受けられます。特に屋根工事となると、危険性も伴うため、DIYで屋根を葺替えたという話は、まだ私自身聞いたことがないほどです。DIYにて内装を綺麗にして、入居者を募集して入居が決まった後、雨漏りや床下からの湿気の対応や、構造的な部分で修繕が発生した際に対応できないということもあったりします。こういった建物が本来持っているべき品質が担保できていないと、入居者も短期で退去してしまうことにつながったり、あとから工事することで費用が割高になってしまって、結果的に利回りが低くなってしまったということもあります。
一方で、リフォーム業者に依頼した場合の品質は、工事業者の請負責任のもとに担保されています。万が一、工事不良により、不具合が発生した場合は、その業者さんにご負担いただき、再度工事をおこなっていただくこともできます。リフォーム業者間での品質の違いはあれど、DIYと比較した際には、品質が担保されているということになります。
費用と品質は連動しているところがありますが、品質を求めて数年間は何も修繕箇所が発生しないような工事をするのか、DIYを優先するのかというのはあくまで、空き家投資家の判断になります。ご自身の方針にあった方法を選択するようにしましょう。
3.取引関係
空き家投資においてDIYで工事をおこなう場合では、材料を大量に仕入れるため、そういった建材メーカーや住宅設備関連のメーカーなどとよく取引をおこなうことになります。細かい工具や材料はホームセンターにいって購入するため、そういった取引先が増えていきます。
一方で、リフォーム業者に依頼する場合は、現場管理の方をはじめ、水道業者の方、大工さん、電気業者さん、外構業者、軽作業を担当していただける方など、様々な住宅工事関連の業者の方々と取引をすることになります。
DIYと比較した際に、違うのは、人の数です。DIYの場合は、全て自分で対応しているため、どうしても人がそこにいかなければいけないような用事ができたときには、自身で向かう必要があります。1人で対応するというイメージです。
業者の方々と取引をしていると、そういった人が物理的に現地にいかなければならないときに、自分の代わりに現地にいってくださったり、対応していただけることもあります。工事代としての費用はかかりますが、チームとして動くことができるため、私も過去に何度も助けられたことがありました。
4.再現性
DIYで空き家投資を取り組む場合と、リフォーム業者の方々に依頼して進める場合とでは、工事の内容について再現性が異なってきます。DIYの場合は、1棟目と5棟目では仕上がりが全く異なるというくらい、ご自身の工事スキルが成長していきます。そのため、最初に工事をおこなった物件は、一般的には仕上がりが良くない傾向にあります。5棟目ともなれば非常にクオリティが高く、業者の方に工事を担当してもらったというレベルくらいになるほどです。
業者の方々に依頼した場合は、最初からプロとしてスキルが担保されているということもあり、毎回仕上がりについては一定のものを保つことができます。大工さんによる違いはあるため、大工さんを固定で入っていただけるような取引関係になればなおさら品質は維持することができます。
空き家投資のリフォームに何を求めるのかによって、異なるポイントかと思いますので、進める上でどういうやり方で進めたいかイメージしておきましょう。
まとめ
空き家投資のリフォームにおいて、DIYで進める場合と、業者さんに依頼して進める場合との違いをご紹介いたしました。どちらが正解ということではなく、ご自身の求める投資スタイルをよく検討しながら、そのスタイルにあった方法を選択していきましょう。品質を高めたいけど、DIYでやりたいという場合は、ご自身の工事スキルを高めていけば、業者の方々と同程度のスキルに到達することもできます。業者に依頼したいけど、費用を抑えたいという場合は、取引関係が深まってきた段階で、お互いが合意の上で、自分が現場管理の仕事をおこない、分離発注をおこなうことで費用を抑えることは可能です。
空き家投資といっても、その工事のアプローチは十人十色。本当に色々な考え方や方法があります。どういった方向性で進めるのかは、「やりながら」でも「計画をたててから」でもどちらでも良いと思いますので、ご自身の納得のいくような方法を考えてみてください。
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