空き家

空き家に残った家具・仏壇・家電はどうする?片付け費用と売却方法を解説

はじめに

「相続した実家に家具や家電が大量に残っている」

「仏壇や遺品をどう処分すればいいのか分からない」

「家の中を片付けないと、空き家は売却できないのだろうか」

長崎に空き家を所有している方の中には、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

親が長年暮らしていた実家には、タンスや食器棚、冷蔵庫、洗濯機など、さまざまな家財道具が残されていることがあります。

さらに、仏壇や写真、アルバムなど、簡単には処分を決められないものも少なくありません。

特に長崎市では、坂道や階段が多い地域もあり、大型家具を運び出すだけでも大きな負担になる場合があります。

家の前まで車が入れない住宅では、通常の引っ越しや不用品回収とは異なる対応が必要になることもあります。

こうした事情から、空き家の売却を考えていても、片付けが進まず、そのままになっているケースがあります。

しかし、空き家を売却するために、必ずしも所有者がすべての家財道具を処分しなければならないわけではありません。

売却方法や買主との契約条件によっては、家具や家電を残した状態で売却できる場合もあります。

大切なのは、何を残し、何を処分するのかを整理したうえで、費用や手間を比較することです。

この記事では、長崎市を中心に空き家の買取・再生に取り組む株式会社NagasakiSTが、家具・仏壇・家電の処分方法、片付け費用の考え方、家財道具を残したまま売却する方法について解説します。

データから見る空き家の家財道具問題

家財道具の処理は空き家売却の大きな課題

空き家に残された家具や家電の問題は、長崎だけでなく全国の所有者が抱える課題です。

国土交通省が2025年8月に公表した「令和6年空き家所有者実態調査」では、空き家の所有者が賃貸・売却を進めるうえで感じている課題が調査されています。

今後5年程度のうちに空き家を賃貸・売却する意向がある世帯では、「住宅の傷み」が43.3%、「借り手・買い手の少なさ」が40.3%、「家財などの処理」が37.4%となっています。

つまり、家財道具の片付けは、建物の老朽化や買い手不足と並んで、多くの所有者が感じている問題の一つです。

空き家を売却したいと考えていても、室内に残された大量の荷物が、行動を起こすうえでの負担になっていることがうかがえます。

また、同調査では、空き家を所有し続ける理由として「物置として必要」や「仏壇など他に保管場所がないものがある」といった回答も挙げられています。

これらの結果から、空き家の処分を考える際には、建物や土地の問題だけでなく、家財道具の整理も重要であることが分かります。

なお、これらは全国調査の結果であり、長崎県だけの数値ではありません。

長崎では家財道具の搬出が難しい住宅もある

長崎市には、山の斜面に沿って住宅が建ち並ぶ地域があります。

こうした住宅地では、車が家の前まで入れなかったり、長い階段を使わなければ住宅に到着できなかったりします。

家具や家電を処分する際、平坦地で車を横付けできる住宅であれば、玄関先からトラックへ荷物を積み込めます。

しかし、階段立地の住宅では、タンスや冷蔵庫などの大型家具・家電を人力で運び出さなければならない場合があります。

階段が狭い場合には、家具を分解したり、複数人で慎重に運搬したりする必要もあります。

そのため、同じ量の家財道具でも、住宅の立地条件によって片付けに必要な時間や費用が変わることがあります。

長崎で空き家の片付けを検討する際には、荷物の量だけでなく、道路や階段などの搬出経路も確認することが大切です。

空き家に残った家具・仏壇・家電の処分方法

空き家に残された家財道具は、種類によって適切な処分方法が異なります。すべてを同じ方法で処分するのではなく、家具・仏壇・家電それぞれの特徴を理解することが重要です。

① タンス・食器棚・ベッドなどの大型家具

タンスや食器棚、ベッド、ソファなどの大型家具は、自治体の粗大ごみ収集を利用して処分できる場合があります。

長崎市では、指定の家庭用ごみ袋に入らない家具類などを粗大ごみとして扱っています。

粗大ごみを処分する方法は、主に自治体の収集を利用する方法、自分で処理施設へ搬入する方法、許可を持つ専門業者へ依頼する方法です。

長崎市の粗大ごみ収集は事前申込制で、原則として1回の収集につき2個までとなっています。

また、長さ2メートル以上、重さ60キログラム以上のものなどは、通常の戸別収集では対応できません。

大型家具が大量に残っている場合、自治体の収集だけでは片付けに時間がかかる可能性があります。

さらに、長崎市の粗大ごみ収集では、原則として家屋内に入って家具を運び出す対応は行っていません。

そのため、階段立地の住宅や、高齢者だけでは家具を運び出せない場合には、別途搬出方法を検討する必要があります。

なお、まだ使用できる家具については、リサイクルショップへの売却や、必要としている人への譲渡も選択肢になります。

ただし、古い家具は必ずしも買取対象になるわけではありません。

処分する前に、再利用できるものと廃棄するものを分けておくとよいでしょう。

② 仏壇・位牌・遺影など、家族で扱いを相談したいもの

空き家の片付けで特に判断が難しいのが、仏壇や位牌、遺影などです。

長年家族が手を合わせてきた仏壇を、通常の家具と同じように処分することに抵抗を感じる方もいるでしょう。

仏壇を処分する場合、まずは家族や親族と相談することが大切です。

仏壇を引き継ぐ人がいる場合は、移設する方法もあります。

一方、引き継ぐ人がいない場合は、寺院や仏具店などに相談し、供養や引取りについて確認する方法があります。

仏壇の処分に際しては、宗派や地域の慣習によって、閉眼供養などの儀式を行う場合があります。

ただし、すべての仏壇に同じ儀式が必要というわけではありません。

まずは菩提寺や関係する寺院に相談し、家族が納得できる方法を選ぶことが大切です。

急いで処分を決めず、家族で確認する時間を設けることをおすすめします。

③ 冷蔵庫・洗濯機・テレビ・エアコンなどの家電

家電製品を処分する際には、家電リサイクル法に注意する必要があります。

家庭用のエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は、家電リサイクル法の対象です。

これらは通常の粗大ごみとして処分することができません。

基本的には、購入した家電販売店や買い替え先の店舗に引取りを依頼するなど、法令に沿った方法で処分します。

購入した店舗が分からない場合などは、自治体が案内する方法を確認しましょう。

処分する際には、製品やメーカーに応じたリサイクル料金に加え、収集運搬料金などが必要になる場合があります。

一方、電子レンジや掃除機、扇風機などは、家電リサイクル法の対象4品目とは異なります。

これらは自治体の分別ルールに従って処分する必要があります。

また、比較的新しく正常に動作する家電であれば、リユースショップなどで買い取ってもらえる可能性もあります。

ただし、古い家電や故障している製品は買取が難しい場合があります。

処分方法を確認する際には、製造年や型番、動作状況などを整理しておくとスムーズです。

長崎の空き家の片付け費用で押さえておくべきことは?

空き家の片付け費用は、家財道具の量だけでなく、処分方法や住宅の立地条件によって大きく異なります。

ここでは、費用を考える際に確認しておきたいポイントをご紹介します。

① 自治体の粗大ごみ収集を利用する場合

長崎市では、2026年4月1日から粗大ごみ処理手数料が改定されました。

市が公表している戸別収集の手数料は、1個当たり、規格に応じて730円または1,460円です。

ただし、粗大ごみの種類や大きさによって取扱いが異なるため、申し込み時に確認する必要があります。

例えば、処分する家具が少なく、自分で指定場所まで運び出せる場合は、自治体の収集を利用することで費用を抑えられる可能性があります。

一方、家具が大量に残っている場合や、室内から運び出す人手がない場合には、自治体の収集だけで対応することが難しい場合もあります。

また、長崎市では通常、収集まで1〜2週間程度、繁忙期などは3週間程度かかる場合があると案内されています。

売却や引渡しの期限が決まっている場合は、余裕を持って申し込むことが大切です。

② 専門業者に依頼する場合

家財道具が大量に残っている場合は、専門業者への依頼も選択肢になります。

ただし、片付け費用には全国共通の定額料金があるわけではありません。

見積金額は、荷物の量、作業人数、作業時間、搬出経路、車両の駐車位置、処分する品目などによって変わります。

例えば、同じ間取りの住宅でも、家財道具が少ない家と、各部屋に家具や生活用品が残っている家では作業量が異なります。

また、長崎市の斜面地では、家の前まで車が入れないことが費用に影響する場合があります。

階段を使って家具を運び出す必要があれば、人員や作業時間が増える可能性があるためです。

そのため、インターネット上の一般的な料金表だけで判断せず、現地の状況を確認してもらうことが重要です。

なお、家庭から出る廃棄物の収集運搬を業者に依頼する場合は、原則として、市町村の一般廃棄物収集運搬業の許可を受けた業者や、市町村の委託業者など、適法に回収できる業者を利用する必要があります。

環境省も、無許可の回収業者を利用しないよう注意を呼びかけています。

業者に依頼する場合は、実際に廃棄物を回収する業者の許可や処分方法を確認しましょう。片付け作業を依頼する会社と回収する会社が異なる場合は、回収を担当する業者も確認しておくと安心です。

③ 片付け費用を抑えるための3つの工夫

片付け費用を抑えるためには、すべてを業者に任せる前に、できることを整理しておくことが大切です。

1.貴重品や思い出の品を先に分けること

通帳、印鑑、権利証、現金、写真、アルバムなどを事前に整理しておくことで、誤って処分してしまうリスクを減らせます。

2.再利用できるものを確認すること

比較的新しい家具や家電は、買取や譲渡によって処分する量を減らせる場合があります。

ただし、売却までに時間がかかることもあるため、処分期限とのバランスを考える必要があります。

3.空き家の売却方法を先に確認すること

家財道具をすべて処分してから売却するつもりでも、買主によっては残置物を含めた条件で購入を検討できる場合があります。

先に高額な片付け費用を支払うのではなく、現状のままで売却できるか確認することが、結果的に負担を抑えることにつながる可能性があります。

家財道具を残したまま空き家は売却できる?

家具や家電が大量に残っている場合でも、売却方法によっては所有者がすべてを片付ける必要がない場合があります。費用と手間を比較しながら、物件に合った方法を検討しましょう。

① 仲介で売却する場合

不動産会社の仲介によって空き家を売却する場合、買主へ引き渡す前に、不要な家財道具を撤去する条件が設定されることがあります。

購入希望者が室内を確認する際にも、家具や荷物が大量に残っていると、部屋の広さや建物の状態を把握しにくくなる場合があります。

また、残置物が多いと、雨漏りや床の傷みなどが家具に隠れて確認できないこともあります。

そのため、仲介による売却では、可能な範囲で室内を整理しておくことが望ましい場合があります。

ただし、必ずすべてを撤去しなければならないというわけではありません。

買主が残置物を引き受けることに同意した場合は、その条件を売買契約で明確にすることで、家具などを残したまま引き渡せる場合もあります。

重要なのは、どの品物を撤去し、どの品物を残すのかを契約前に確認することです。

② 不動産会社の直接買取を利用する場合

家財道具が大量に残っている空き家では、不動産会社による直接買取も選択肢になります。

直接買取とは、不動産会社自身が買主となって住宅を購入する方法です。

一般の購入希望者を探す仲介とは異なり、買主となる不動産会社と直接条件を調整できます。

会社によっては、家具や家電が残っている住宅でも、残置物の処理費用を考慮したうえで買取を検討する場合があります。

例えば、室内にタンスや食器棚、古い家電などが残っていても、撤去を前提とした条件で売買契約を結べる可能性があります。

ただし、すべての不動産会社が残置物付きの物件を買い取るわけではありません。

また、片付け費用が買取価格に反映されることもあります。

そのため、売却価格だけでなく、所有者が負担する片付け費用や作業の手間も含めて比較することが大切です。

③ 空き家再生を行う会社に相談する

長崎市内には、築年数が古い住宅や、車が入れない斜面地の住宅もあります。

こうした物件では、家財道具の処分だけでなく、建物の修繕や今後の活用方法も考える必要があります。

一般的な仲介では売却が難しい住宅でも、空き家再生を行う会社であれば、建物を改修して活用することを前提に買取を検討できる場合があります。

家財道具が残っている住宅についても、まずは現状を伝え、どのような売却条件が考えられるか相談することが大切です。

ただし、残置物の引取りや処分費用の負担については、確認と合意が必要です。

特に仏壇や位牌、写真などの大切な品物については、売却前に所有者や親族が確認し、必要なものを取り出しておくことをおすすめします。

株式会社NagasakiSTでは、長崎市内を中心に、築古住宅や斜面地の空き家の買取・再生に取り組んでいます。

長期間使用されていなかった住宅でも、建物の状態や立地条件を確認し、再生の可能性を検討しています。

空き家の売却や活用についてお悩みの方は、株式会社NagasakiSTへお気軽にご相談ください。

まとめ

今回は、長崎の空き家に残された家具・仏壇・家電の処分方法と、片付け費用、売却方法について解説しました。

空き家の家財道具を整理する際には、品物ごとに適切な方法を選ぶことが重要です。

また、長崎市の斜面地や階段立地では、大型家具の搬出に時間や費用がかかる場合があります。

片付けを依頼する際には、家財道具の量だけでなく、住宅までの道路や階段の状況も確認しておくことが大切です。

しかし、空き家を売却するために、必ずしもすべての家財道具を先に処分する必要はありません。

不動産会社による直接買取などでは、買主との合意によって、家具や家電を残した状態で売却できる場合があります。

先に片付け費用を支払うのではなく、現在の状態で売却できるか確認することも一つの方法です。

株式会社NagasakiSTでは、長崎市内を中心に、古い住宅や斜面地の空き家の買取・再生に取り組んでいます。

「実家に家具や家電が大量に残っている」

「仏壇や遺品があり、片付けが進まない」

「階段が多く、大型家具を運び出せない」

「片付け費用をかけずに売却できるか知りたい」

そのような方も、まずは空き家の状況を確認し、どのような売却方法があるか検討してみてはいかがでしょうか。お気軽にご相談ください。

参考文献

国土交通省住宅局 令和6年空き家所有者実態調査結果

mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001907478.pdf

長崎市 粗大ごみの出し方

city.nagasaki.lg.jp/page/3031.html

経済産業省 家電リサイクル制度FAQ

meti.go.jp/policy/…/index.html

長崎市環境部 ごみの分別一覧表

city.nagasaki.lg.jp/uploaded/attachment/49638.pdf

環境省 廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!

環境省の案内