長崎の空き家は売れない?売却できない家の5つの特徴と解決方法
はじめに
「長崎にある実家を売りたいけれど、なかなか買い手が見つからない」
「不動産会社に相談したら、売却するのは難しいと言われてしまった」
「親から相続した空き家を何年も放置しているけれど、どうすればいいのか分からない」
長崎に空き家を所有している方の中には、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
特に長崎市は、坂道や階段が多い独特の地形を持つ街です。山の斜面に沿って住宅が建ち並び、車が家の前まで入れない住宅や、長い階段を上らなければたどり着けない住宅も珍しくありません。こうした立地条件に加え、建物の老朽化や相続の問題などが重なることで、一般的な不動産売却では買い手が見つかりにくいケースがあります。
しかし、築年数が古い住宅や、車が入れない斜面地の住宅であっても、建物の状態や活用方法によっては売却できる可能性があります。
大切なのは、なぜ売却が難しいのかを把握し、その住宅に合った売却方法を検討することです。
この記事では、長崎市を中心に空き家の買取・再生に取り組む株式会社NagasakiSTが、長崎の空き家事情を踏まえながら、売却が難しい住宅の5つの特徴と具体的な解決方法を解説します。
空き家の売却を諦める前に、ぜひ参考にしてください。
公式データから見る空き家所有者の実態
国土交通省が2025年8月に公表した「令和6年空き家所有者実態調査」によると、今後5年程度のうちに空き家を賃貸・売却する意向がある世帯が感じている課題として、最も多かったのは「住宅の傷み」の43.3%でした。次いで「借り手・買い手の少なさ」が40.3%、「家財などの処理」が37.4%、「設備や建具の古さ」が34.0%となっています。
この結果から、空き家の売却を進めるうえでは、建物の老朽化だけでなく、購入希望者の不足や家財道具の片付けなども大きな課題となっていることが分かります。
長崎市では、こうした課題に加え、斜面地や階段立地など地域特有の住宅事情も考慮する必要があります。長崎市は平坦な土地が限られ、山の斜面に沿って住宅地が広がっています。そのため、住宅によっては車が横付けできなかったり、階段を使わなければ出入りできなかったりします。このような住宅では、日常生活の利便性だけでなく、将来のリフォームや解体にかかる費用も購入判断に影響します。
例えば、一般的な住宅ではトラックで建築資材を運搬できますが、階段立地の住宅では人力による運搬が必要になる場合があります。その結果、工事費用が高くなり、購入希望者が慎重になることも考えられます。
ただし、斜面地の住宅すべてが売却できないわけではありません。
市街地へのアクセスが良い住宅や、眺望に恵まれた住宅など、立地によって異なる魅力を持つ物件もあります。
大切なのは、建物の古さや立地の不便さだけで判断せず、住宅としての利用可能性を総合的に考えることです。
そのため、空き家の売却を検討する際には、建物の状態と立地条件の両方を確認し、物件に合った売却方法を選ぶことが重要です。
長崎で売却が難しい空き家の5つの特徴
長崎で空き家が売れにくくなる背景には、建物の老朽化だけでなく、立地条件や相続など、さまざまな要因があります。
① 斜面地や階段立地で車が入れない
長崎の空き家売却で特徴的な問題の一つが、斜面地や階段立地です。
長崎市内には、道路から何十段もの階段を上らなければ到着できない住宅があります。このような住宅は、車が横付けできる住宅と比べて購入希望者が限られる場合があります。特に高齢者にとっては、毎日の階段の上り下りが負担になる可能性があります。また、駐車場が確保できない場合、車を所有する世帯にとっては不便に感じられるでしょう。
さらに、建物の修繕や解体を行う際にも課題があります。
大型の重機が入れない場合、資材の搬入や廃材の搬出を人力で行う必要があり、工事費用が増えることがあります。購入希望者は、住宅の購入価格だけでなく、購入後の維持管理や修繕にかかる費用も考慮します。そのため、立地条件が売却価格や売却期間に影響する可能性があります。
一方で、斜面地の住宅には、静かな住環境や眺望などの魅力がある場合もあります。
車が入らないという理由だけで売却を諦めず、地域の住宅事情に詳しい不動産会社へ相談することが重要です。
② 築年数が古く、雨漏りやシロアリ被害がある
2つ目は、建物の老朽化です。
長期間使用されていない住宅では、屋根や外壁、床下、給排水設備などに不具合が発生していることがあります。特に雨漏りやシロアリ被害は、建物の構造部分に影響する可能性があるため注意が必要です。国土交通省も、空き家を放置することで建物の傷みが進み、倒壊や外壁材の落下などにつながる危険性を示しています。
建物の状態が悪い住宅では、購入後にどれほどの修繕費用が必要になるか分からず、買主が購入をためらう場合があります。
しかし、売却するために必ずしも所有者がリフォームを行う必要はありません。
例えば、数百万円をかけて水回りや内装を修繕しても、その費用を売却価格に上乗せできるとは限りません。購入者によって希望する設備や間取りが異なるため、売却前のリフォームが必ずしも有利になるとは限らないのです。
古い住宅を売却する場合は、まず現状のままで査定を受け、必要な修繕と売却条件を比較することが大切です。
③ 接道条件が悪く、再建築が難しい
3つ目は、土地の接道条件です。
建築基準法では、原則として建築物の敷地は、同法上の道路に2メートル以上接する必要があります。
ただし、道路の種類や敷地の条件によって例外や特例が認められる場合もあります。
長崎の古い住宅地には、細い通路や階段を使って住宅に出入りする場所もあります。そのため、現在住宅が建っていても、建物を取り壊した後に新しい住宅を建てられるとは限りません。こうした物件は、一般に「再建築不可物件」と呼ばれることがあります。再建築が難しい土地では、将来の利用方法が限られるため、購入希望者が少なくなる場合があります。
また、金融機関の担保評価などに影響し、住宅ローンの利用が難しくなるケースも考えられます。
ここで注意したいのは、売却前に安易に建物を解体しないことです。
既存の建物を活用できる可能性があっても、一度取り壊すと同じ条件で建て直せない場合があります。解体や大規模なリフォームを検討する前に、自治体の建築担当窓口や専門家へ相談し、接道条件や建築制限を確認することが重要です。
④ 相続登記が終わっていない・所有者が複数いる
4つ目は、相続や権利関係の問題です。
親や祖父母から実家を相続したものの、名義変更を行わず、そのままになっている住宅もあります。
2024年4月1日から、相続登記の申請が義務化されました。法務省によると、不動産を相続によって取得したことを知った日から、原則として3年以内に相続登記を申請する必要があります。正当な理由なく申請義務を履行しない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。また、2024年4月1日より前に発生した相続も対象です。施行前に相続による取得を知っていた不動産については、原則として2027年3月31日までに登記を申請する必要があります。
さらに、相続人が複数いる場合は注意が必要です。
例えば、兄弟3人で実家を共有している場合、1人が売却したいと考えていても、他の共有者が反対していれば、不動産全体の売却を進めることは原則としてできません。こうした問題を防ぐためにも、早い段階で登記情報を確認し、相続人同士で今後の方針を話し合うことが大切です。
⑤ 売却希望価格と市場価格に差がある
5つ目は、売却希望価格と実際の市場価格が合っていないケースです。
長年暮らしてきた実家には、家族との思い出が詰まっています。また、建築当時に多額の費用をかけた住宅であれば、できるだけ高く売却したいと考えるのは自然なことです。
しかし、不動産の価格は、建築当時の費用や所有者の希望だけで決まるわけではありません。
立地条件、建物の状態、周辺の取引事例、購入後に必要となる修繕費用などによって評価されます。特に長崎の斜面地では、平坦地の住宅と同じ価格設定では、購入希望者が見つかりにくい場合があります。
また、売却価格を高く設定したまま長期間売れない状態が続くと、その間にも固定資産税や管理費用が発生します。建物の老朽化が進めば、将来的に売却条件が悪くなる可能性もあります。
売却を検討する際には、希望価格だけでなく、現在の市場価格や維持管理費用を含めて判断することが重要です。
長崎の売れない空き家を解決する4つの方法
売却が難しい空き家でも、建物や土地の状況によっては複数の選択肢があります。
ここでは、代表的な4つの方法をご紹介します。
① 不動産会社の仲介で売却する
一般的な売却方法が、不動産会社に仲介を依頼する方法です。
不動産会社が購入希望者を探し、売主と買主の間に入って売買契約を進めます。市場の需要に合った住宅であれば、希望に近い価格で売却できる可能性があります。
一方、斜面地や老朽化した住宅では、購入希望者が見つかるまで時間がかかる場合があります。
また、仲介による売却では、契約が成立した際に仲介手数料が発生することがあります。
売却までの期間に余裕があり、できるだけ高い価格での売却を目指したい方に向いている方法です。
② 不動産会社に直接買い取ってもらう
早期売却を希望する場合や、建物の状態が悪い場合は、不動産会社による直接買取も選択肢になります。
直接買取では、不動産会社自身が買主となるため、一般の購入希望者を探す必要がありません。そのため、物件の条件や権利関係が整っていれば、仲介よりも短期間で売却できる可能性があります。
また、会社によっては、雨漏りのある住宅や家財道具が残った住宅も現状のまま買取を検討しています。
ただし、直接買取では、仲介による売却想定価格よりも買取価格が低くなる場合があります。売却価格だけでなく、必要な期間や修繕費用、家財道具の撤去費用なども含めて比較しましょう。
③ リフォームして売却・賃貸する
建物の状態が比較的良く、周辺に住宅需要がある場合は、リフォーム後に売却する方法も考えられます。
例えば、キッチンや浴室などの水回り設備を交換したり、内装を改修したりすることで、購入希望者が生活をイメージしやすくなる場合があります。
また、売却せずに賃貸住宅として活用する方法もあります。
賃貸住宅として利用できれば、家賃収入を得ながら建物を維持管理することが可能です。ただし、リフォーム費用を必ず回収できるとは限りません。工事費用に加えて、入居者募集や将来の修繕費用、空室期間のリスクなども考慮する必要があります。リフォームを行う前に、周辺の売買需要や賃貸需要を確認することが大切です。
④ 空き家再生を行う会社に相談する
一般的な売却が難しい住宅でも、空き家再生を行う会社であれば、別の視点から活用方法を検討できる場合があります。
例えば、築年数が古い住宅でも、建物の構造が一定の状態を保っていれば、修繕して賃貸住宅として活用できる可能性があります。
また、車が入れない斜面地の住宅でも、立地条件や改修費用によっては再生できる場合があります。
株式会社NagasakiSTでは、長崎市内を中心に、築古住宅や車が入れない斜面地の空き家の買取・再生に取り組んでいます。
一般的な売却方法だけで諦めず、再生を前提とした買取という選択肢も検討することが大切です。
売却を諦める前に確認したい3つのポイント
空き家の売却が難しいと感じても、事前に建物や権利関係を整理し、適切な売却方法を検討することで、解決の糸口が見つかる場合があります。
① 建物と土地の状態を確認する
空き家の売却を検討する際には、まず建物と土地の状態を把握することが重要です。
具体的には、雨漏りやシロアリ被害の有無、床や柱の傷み、給排水設備の状態などを確認します。また、建物の前まで車が入れるか、敷地が建築基準法上の道路に接しているか、擁壁などに問題がないかも重要な確認事項です。
ただし、建物の老朽化が進んでいる場合は、所有者自身が無理に内部を確認する必要はありません。危険がある場合は、建築士や不動産会社などの専門家に相談しましょう。
建物の状態を正しく把握することで、修繕が必要なのか、現状のまま売却できるのかを判断しやすくなります。
② 相続・登記の状況を確認する
相続した空き家の場合は、登記上の所有者を確認しましょう。
亡くなった親や祖父母の名義のままになっている場合は、売却に向けて相続登記などの手続きが必要になります。また、複数の相続人がいる場合は、売却について全員の意向を確認することが大切です。
法務省が示すように、相続登記は2024年4月から義務化されています。手続きを先延ばしにすると、次の相続が発生して権利関係がさらに複雑になる可能性もあります。
相続や登記の問題がある場合は、司法書士などの専門家に早めに相談することをおすすめします。
③ 解体やリフォームをする前に売却方法を比較する
「古い家だから、まずは解体しなければならない」
「リフォームしないと売却できない」
そう考えている方もいるかもしれません。
しかし、売却前に必ずしも解体やリフォームを行う必要はありません。
特に長崎の斜面地では、重機が入れないことなどによって解体費用が高くなる場合があります。また、接道条件によっては、建物を解体した後に再建築できない可能性もあります。そのため、高額な費用をかける前に、現状のままで売却できるか確認することが大切です。
仲介による売却、直接買取、リフォーム後の売却、賃貸活用など、複数の方法を比較しましょう。
なお、売却せずに保有し続ける場合にも注意が必要です。
国土交通省によると、適切に管理されていない空き家が「管理不全空家等」や「特定空家等」として自治体から勧告を受けた場合、住宅用地に適用されていた固定資産税の軽減措置が受けられなくなる可能性があります。空き家になっただけで直ちに税負担が増えるわけではありませんが、管理状態によっては将来的な負担が大きくなることがあります。
今後住む予定がない住宅については、建物の状態が悪化する前に売却や活用の方向性を検討することが重要です。
まとめ:長崎の空き家は売れないと諦める前に相談を
今回は、長崎で売却が難しい空き家の特徴と解決方法について解説しました。
長崎の空き家問題は、住宅の老朽化や相続だけでなく、斜面地や階段立地といった地域特有の住宅事情も関係しています。
売却が難しくなる主な特徴は、次の5つです。
- 斜面地や階段立地で車が入れない
- 築年数が古く、雨漏りやシロアリ被害がある
- 接道条件が悪く、再建築が難しい
- 相続登記が終わっていない、または所有者が複数いる
- 売却希望価格と市場価格に差がある
こうした条件が重なると、一般的な仲介による売却では、買い手が見つかりにくくなる場合があります。
しかし、「古いから売れない」「車が入らないから価値がない」と決めつける必要はありません。建物の状態や立地条件によっては、不動産会社による直接買取や、リフォーム後の賃貸活用など、別の方法を検討できる可能性があります。
大切なのは、建物の状態を正しく把握し、費用をかける前に複数の選択肢を比較することです。
株式会社NagasakiSTでは、長崎市内を中心に、築古住宅や斜面地の空き家の買取・再生に取り組んでいます。
「他社に相談したけれど、売却が難しいと言われた」
「相続した実家をどうすればよいか分からない」
「古い家なので、売却できるか不安」
そのような方も、まずは現在の建物や土地の状況を確認し、どのような選択肢があるか検討してみてはいかがでしょうか。
空き家の売却や活用についてお悩みの方は、株式会社NagasakiSTへお気軽にご相談ください。