【空き家長崎】ワンルームマンション投資と空き家再生投資との比較(リスク編)
当社は空き家再生において、賃貸用、売買用の2つの出口で再生をおこなっています。以前同様のタイトルで、ワンルームマンション投資と空き家再生投資のスペックについて比較してご紹介いたしました。今回は、それぞれの投資方法について、リスク項目ごとに比較してご紹介していきます。
【空き家長崎】不動産投資のリスク種類
ワンルームマンション投資も空き家再生投資ももう少し広義で表現すると「不動産投資」になります。不動産投資の中には色々な投資手法がありますが、リスク項目については共通しているところがありますので、下記の写真にて一覧をご紹介いたします。
【空き家長崎】空室リスク
空室リスクとは、入居者が退去してしまうリスクになります。退去することで家賃収入が発生しなくなります。空室になった際には、再度募集をかけて、新たな入居者を探す募集活動をおこないます。その際に、前回と同様の家賃にするのか、少しあげるのかさげるのかは募集の際の反響の状況を考慮して、物件所有者が判断することになります。空室期間が長ければ長いほど、空き家になっている期間が長くなるため、建物にとっても空室はよくありません。
回避策としては、所有のタイミングで、需要が高いエリアだったり、駅からの距離感や、利便性の高いところなどを考慮して、物件を選択しておくことは必要です。長崎の場合は、斜面地であっても、階段が少なかったり、電車通りまで比較的すぐにでれたり、バス停が近くにあったりすることで、入居需要は確保できることがあります。また、ワンルームマンションと戸建の違いは、空室になった際の、次の手が少し異なります。ワンルームマンションの場合は、空室になった際に再度募集することしか選択できないですが、戸建の場合は再度賃貸募集を行うことに加えて、自己居住用として市場で売却することができます。空室リスクの回避方法としては、他の投資にはあまり見受けられない特徴になるため、戸建特有の出口戦略といっても良いと思います。
【空き家長崎】修繕リスク
修繕リスクとは、その物件において、入居や退去の際に原状回復工事が発生します。また、設備関係が壊れた際に、想定していない出費がかかることがあります。それらの費用負担を修繕リスクと呼んでいます。こちらはあらかじめ壊れやすいところを想定しておけば、リスクは回避できます。毎月の家賃収入から、その費用を捻出したらいくらくらい残るのかなどがわかるような収支計画を事前におこなっておくようにしましょう。大きいところであれば、ワンルームマンションの場合は、給湯器や水栓、キッチン、バスルーム、トイレ、エアコンなどが設備に該当します。戸建の場合は建物全体の修繕も考慮する必要があるため、先程の設備に加えて、屋根や外壁、雨漏りやシロアリ被害などがないかというところも意識する必要があります。戸建の方が部屋数が多かったり、㎡数が広い分、クリーニング費用については、ワンルームマンションと比べると高くなります。㎡単価で1,000円ほどで見込んでおく必要があります。
ただ、当社がおこなっている空き家再生については、最初に屋根や外壁、床下などの建物全体のリスクに関わるところはリフォームを施していたり、状況を確認しているため、入居したあとの退去時にかかる、特に設備に関わる修繕費というのは、ワンルームマンションのそれとそこまで変わりがありません。
【空き家長崎】金利上昇・融資等の借入返済リスク
不動産投資を金融機関から融資を受けて、物件購入をした場合を想定したリスクになります。その借りた資金を返済する返済金利が、外的要因で上がる可能性があります。金融市場の変化や、物価上昇などさまざまな理由で金利は上下していきます。また融資を受けて物件購入する場合には、空室となった場合には、銀行の返済は毎月返済をするのに、収入が入ってこないという状況になります。口座の資金が減っていくのが目にみえてわかるため、ワンルームマンション投資ではサブリース契約もセットにして、返済リスクを抑える方法を提案している会社もあります。銀行から借入をして購入する以上は避けて通れないところになりますので、返済計画をより理解するようにしましょう。
一方で、空き家再生投資については、購入する際に銀行の融資が利用できない場合が多いため、現金で購入することになります。現金で物件購入した場合は、返済リスクは存在しないため、退去になったとしても、収入はないですが、毎月の返済もありません。退去になったからといって焦って低い家賃に変更して再募集しなければならない状況ではないため、しっかり見極めて再度入居者募集をおこなうことができます。
【空き家長崎】家賃滞納リスク
家賃滞納リスクについては、ワンルームマンション投資でも空き家再生投資でも変わりありません。原因が入居者様になるため、ご自身の力ではどうにもなりません。そのため、回避策としては、入居者様に入居時に家賃保証会社にご加入いただき、滞納リスクを保証会社に補填してもらう仕組みにする方法があります。滞納が発生してから家賃を最大3ヶ月分まで保証していただけます。それ以上は、ご入居者様に退去していただく手続きをして、退去後、再度入居者募集をするフローになります。
【空き家長崎】災害リスク
災害リスクについては、不動産投資は全て共通しています。地震や台風など自然災害が多く発生するようになってきました。長崎においても地震は少ないというものの備える必要があります。回避策としては火災保険に加入することです。火災保険に加入していないと、どんな被害が出たとしても、全て自己責任になります。ワンルームマンション投資については、火災保険といっても専有部分(建物の外壁や屋根、共用部分は専有部分ではありません。)について手暑く加入することが必要がですが、災害リスクという観点では、火災保険に加入する必要はありません。マンションの外壁や屋根など、災害で損害が発生した場合は、建物全体を管理している管理組合で加入している火災保険が適用されるからです。空き家再生投資に関しては建物全体も所有することになりますので、所有者の方が火災保険に加入して、屋根瓦が風で飛ばされ何かを傷つけてしまったり、雨樋が壊れたりした費用を火災保険で申請して、費用負担を軽減することでリスクを回避していきます。
【空き家長崎】倒産リスク
管理会社が倒産するリスクについては、一般的な不動産投資においては、実はそこまで関わってきません。なぜなら権利関係も独立したもので、管理会社が倒産したとしても、家賃自体は発生していて、入居者様とコミュニケーションをとり、家賃送金先を変更することができるからです。しかし、サブリース契約といって、空室の場合でも家賃を保証する契約をおこなっていた場合は、サブリース契約をした管理会社が倒産することで、所有者としては家賃送金がなくなり、一般的な不動産投資に形態が変わります。その場合は、その保証していた家賃で再度入居者が探すことができるのかということを、あらかじめサブリース契約の前に調べて把握しておくことで、リスクを知ることができます。
倒産リスク自体は回避できませんが、一般的な不動産投資の場合は、別の管理会社を探して依頼することで、回避することは可能です。
【空き家長崎】家賃下落リスク
家賃下落リスクというのは、入退去を繰り返すたびに、建物の経年劣化や自然損耗に応じて、次の入居者に提案する家賃が下がっていき、入居が決まったとしてもその度に家賃が下がっていくというリスクになります。入居中に家賃が下がるケースもありますが、比較的稀なケースとなっています。家賃が下がる幅(家賃下落幅)がある物件がこういった家賃下落リスクがあります。特に築年数が浅い物件は、家賃下落幅が大きくなります。築年数に応じて、設備がその時代の最新設備と比較して相対的に価値が下がっていき、入居を希望する方が他に流れないように家賃を下げることがあります。家賃を下げなくても次の入居が決まれば、家賃は下落しないのですが、リスクのひとつとして捉えておくようにしましょう。
一方で、長崎の空き家再生投資においては、家賃下落リスクはほとんどありません。すでに築年数40-50年超えを経過している建物を家賃4万円から6万円前後で入居が決まっているところを、そこからさらに下がるということが想定しづらいからです。「家賃が下限まできている」という表現もします。また、戸建賃貸というカテゴリーにおいては、その戸建賃貸物件の供給が追いついていないため、こういった供給の総数が少ないことも、家賃が下がりづらい理由になります。
【空き家長崎】不動産価値下落リスク
不動産価値は経年劣化とともにさがっていきます。家賃下落リスクでご紹介したことと、共通しているところがあります。建物については、築年数が経つにつれて、価値がさがっていきます。また、土地については、利便性などの向上によって価値があがったり、人口減少で過疎化により価値がさがったりします。不動産価値の下落幅が大きいのは、建物は築年数が浅いもの、土地については、周辺環境によって変わるため、下落幅はそこまでありません。ワンルームマンション投資においては、土地を所有しているというわけではなく、敷地権といって、所有しているマンションの専有面積で按分したものを土地として所有することができます。そのため、ワンルームマンション投資では、とにかく利便性が高くこれからも利用する方々が増えそうなところで購入する必要がでてきます。
一方で、長崎空き家再生投資の場合は、斜面地にある戸建を所有することになるため、土地については実はほとんど価値がありません。建物についても築年数が法定耐用年数を超えていて、価値がない状態です。何が価値を決めるのかというと、先日ご紹介した「収益還元法」での不動産価値で決まってきます。
【空き家長崎】空き家再生投資における銀行評価とは!?
https://nagasakist.jp/blog/298
そのため、継続して入居していただける物件に再生することができれば、不動産価値はなかなか下がっていかないということも実際に起きています。
不動産価値の下落幅がどれくらいあるのか、ということを購入前に理解して、意識しておくことでこのリスクは軽減することができます。
まとめ
今回は、以前のワンルームマンション投資と空き家再生投資をスペックで比較したものの続きとして、リスク項目に沿って、それぞれ比較してご紹介していきました。不動産投資の中に、その手法は非常に色々な種類があります。不動産投資のリスクについては、共通しているところもあれば、意外と違うところもあり、その不動産投資の種類ごとに異なることもあります。ご自身の投資方法、スタンスを考慮して、不動産投資の中でも最適解が見つかるといいなと思います。
もし「空き家再生投資に興味がある」「細かいことがわからないので、色々と聞きたい」「ほったらかしで不動産投資したい」など、ご相談内容やお問い合わせなどございましたら、下記よりお気軽にお問い合わせくださいませ。