長崎空き家再生、はじめた理由
今回は、空き家に関する事業をおこなっている方々がたくさんいる中で、当社の空き家再生に関する考え方や目指していることをご紹介させていただきます。空き家が減らすという言葉でも色々な方法があるため、当社の考え方を中心にお話ししていきます。
少し熱くるしくなってしまうため、5回に分けて記事にしていきます。
・長崎空き家再生、はじめた理由
・空き家再生後の物件を必要としている方々の存在
・空き家再生のゴールは?
・所有者の思いをつなぐ
・当社が目指していること
長崎空き家再生に着手した理由
当社を設立するより前の2021年9月頃、ご縁があって、長くお付き合いさせていただいているお客様と一緒に、長崎に初めて伺いました。不動産取引でのお客様なので、お客様の不動産購入に同行するかたちで一緒に何軒か物件を一緒にみてまわることになっていました。バスや電車を利用して移動することもあり、信号のない横断歩道で渡るため、車が通り過ぎることを待っていると、両側の車線の車が私をみてとまってくれました。東京23区内や大阪市内もよくいくのですが、信号のない横断歩道は、車がいなくなってから渡ることが当たり前になっていた私にとっては、衝撃的な出来事でした。その横断歩道は、頭をさげ安全に渡ることができました。
長崎は坂の町で、横浜とよく似ているなーと思いながら物件に向かって歩いていると、坂道で階段か細い道が多いからか、すれ違う方が「こんにちは」と挨拶してくださるので、私も「こんにちは」と挨拶をお返ししました。非常に懐かしく新鮮な気持ちになったのを覚えています。
お客様と物件を回っていると、空き家に困っている人がたくさんいるという話を伺いました。犯罪に使われたり、動物が棲みついたり、雨漏りして異臭がして近隣の方のご迷惑になってしまったり、空き家をそのままにしていると様々な問題が発生してしまいます。
また、不動産会社の方も、率直にいって、空き家の売買にかかわっていると、2,000万円の物件を進めるのにかかる業務量と変わらないのに、空き家の売買価格は、比較すると低くなり、伴って仲介手数料は低くなっているため、業務効率が悪いとのことをおっしゃっていました。これは、私が同じ立場でも同じことを思ってしまうかもしれなく、不動産業界の仕組みが空き家の現状とミスマッチが起きていると考えました。
その時点で、個人投資家の方々で、築古戸建投資というものを進めている方が多く見受けられていて、DIY大家さんや、利回り重視の投資家の方が長崎にもいらっしゃるという話も聞きました。ただ、個人投資家で長崎にきて、ご自身で工事をして入居者様を探して…など、よっぽどの熱量と行動力がないと、なかなかできないという環境でもありました
少子高齢化、相続で空き家増えていく中、このままの状況では、空き家は減らないかもしれない。
子育て世帯やひとり親世帯などで、子育てをする環境としては戸建は過ごしやすいということは、周りの子育て世帯からもよく話を聞いていました。マンションを否定するつもりはありません。マンションは機密性がありますし、夏はよく冷えて、冬は暖かいという話もあります。マンションやアパートと比べて戸建は、話し声や振動などは、あまり気にしなくていいという特徴もあります。アパートマンションにお住まいの周りの子育て世帯から、「下の人に迷惑にならないように、静かに歩く」や「22時以降はあんまり大きな声で話さないようにしている」など聞くと、子供がそういったところを気にせずに生活できる環境があったらいいなと思っていました。
戸建は買うもので、借りるとしても数が少ないので、選べない。という声もよく耳にしました。
もっと戸建の良さを知ってもらいたい。
空き家所有者様がメンテナンスや空き家の管理に困っていることと、戸建に住みたいということって、つながるのではないか。
空き家問題の解決に向けて、少しでも力になりたい。
日本で初めて空き家問題が解決したということを長崎で実現したい。
不動産業者が、本気で空き家問題に取り組んだら、空き家減少の方向に向かうのではないか。
そんな風に思うようになったことが、長崎空き家再生を進める最初のきっかけとなりました。
この気持ちや思いは、私の中で、この事業の初心そのもので、大切にしていることになるため、
社員のみんなと話す時もよく話題に出すことがあります。
反復して立ち返ることで、さらに頑張ろうと思えます。
空き家再生後の物件を必要としている方々の存在について、次回ご紹介していきたいと思います。