地震が少ないのは長崎県!?直近10年間の都道府県別データをみてみた!

日本は「地震大国」と呼ばれるほど、日常的に地震が発生している国です。しかし、全国どこでも同じように地震が発生しているわけではありません。
実は、都道府県によって地震の発生回数には大きな差があります。この記事では過去10年間のデータなどをもとに、長崎県における地震の発生状況や特徴を説明します。
長崎県は全国でも有数の「地震が少ない県」
気象庁の震度データベースをもとに、直近10年間(2015年6月1日〜2025年5月31日)の各都道府県の地震件数を筆者独自にまとめました。
震度1以上の地震の発生件数が少ない順に並べます。
<直近10年間で震度1以上の地震が少ない都道府県ランキング>
1位 山口県(267件)
2位 佐賀県(309件)
3位 高知県(399件)
4位 愛媛県(439件)
5位 福岡県(592件)
6位 長崎県(604件)
7位 沖縄県(906件)
8位以降は1,000件以上になっています。
直近10年間において、40もの都道府県で1,000件以上の地震が発生しているのに対して、長崎県は604件で全国6位の少なさです。
また、1970年代〜2020年代の54年1か月において、震度5以上の地震発生回数を集計したデータによると、長崎県は4件のみです。最も多いのは東京都で57件、次いで福島県が52件、茨城県が48件です。
同じ九州内で比べると、2016年に熊本地震が発生した熊本県が32件と最多で、鹿児島県が20件、大分県が14件、沖縄県が11件、宮崎県が9件と比較的多い結果です。
一方で、福岡県と佐賀県は3件です。長崎県は4件のため、ほぼ同じくらいになっています。
これらのデータから、長崎県は地震が少ない県であることがおわかりいただけるかと思います。
参考:気象庁「震度データベース検索」
参考:PRESIDENT Online「ここ50年で震度5以上の都道府県別回数…2位福島県52回、4位北海道45回、9位石川県28回で、衝撃の1位は?」
なぜ長崎県は地震が少ないのか?
地震が発生する主な要因は、地球のプレートの動きです。日本列島はユーラシアプレート・北米プレート・フィリピン海プレート・太平洋プレートの4つのプレートがぶつかり合う場所にあるため、地震が多発しています。
しかし長崎県が位置する九州北西部は、プレート境界からある程度距離があります。プレートの圧力が集中しにくい地形となっているため、地震が少ないのです。
前述のデータからも、長崎県のほかに佐賀県や福岡県といった九州北西部での地震回数が少ないとわかります。
また、長崎県では、地震を引き起こすもう一つの要因である活断層の数が少ないことも地震が少ない理由です。
長崎県で地震が少ないことは不動産の魅力にもつながる
地震が少なく災害リスクが低いことは、不動産の購入や移住先選びにおいて重視されるポイントになっています。
特に小さな子どもを持つ子育て世代や、災害避難時に身体面での負担が大きいシニア世代にとっては、地震のリスクが低いというだけで安心感があるでしょう。
さらに不動産に投資することを考えても、地震が少なければ建物の資産価値を守ることにつながります。
住む場合でも投資をする場合でも、長崎県の地震の少なさは大きなメリットです。
まとめ
直近10年間のデータを見ると、長崎県は全国でもトップクラスに地震が少ない都道府県であるとわかりました。その背景にはプレートの位置や活断層の少なさといった地質学的な要因があり、偶然ではなく、地震が起きにくい場所であるといえます。
長崎県の地震の少なさは、住む場所・投資する場所として大きな魅力につながっています。