空き家

空き家で地方創生ってどんなことができるの?

空き家は、地方創生のために活用することが可能です。

空き家は、単なる不要になった建物ではありません。活用のアイデア次第で新しい価値を生む資源です。空き家により、地方のにぎわいを取り戻すきっかけづくりができます。

本記事では、空き家を使った地方創生の取り組み例を3つの視点から紹介します。

 

子育て世代の移住・定住を後押しする

 

地方では少子高齢化が進行しています。子どもが減り、学校の統廃合や保育施設の縮小が進んでいる地域も少なくありません。

地方創生をするには、人口増加、とりわけ子育て世代の増加がカギを握ります。空き家は、子育て世代の移住・定住を促す一つの手段となりえるのです。

地方には子どもがのびのびと遊べる環境や近所づきあいのある環境といった、子育て世代にとって大きな魅力が存在します。

空き家を再生して戸建賃貸住宅として貸し出せば、子育て世代の移住・定住を後押しできます。たとえば、庭付きの一軒家をお手頃な家賃で提供すれば、都市部のマンション暮らしに不満を持つ子育て世代にとって魅力的な選択肢となりえるでしょう。

さらに、空き家を所有すると固定資産税を納めることになり、税金の面でも地方に貢献できます。

 

地域コミュニティづくりに貢献する

 

空き家を使えば、地域のコミュニティづくりに貢献することも可能です。

現代社会では、人と人とのつながりが希薄になり、孤立や孤独死の問題が顕在化しています。そのような課題を解決して地方創生をするには、コミュニティづくりが重要な役割を担います。そこで注目されているのが、空き家を活かしたコミュニティスペースです。

使われなくなった古民家をリノベーションして、地域住民が集えるカフェやアトリエなどに生まれ変わらせる事例があります。空き家に手を加えれば、子育て世代がつながる場や高齢者の交流の場にできるのです。

空き家をレンタルスペースにするのも地方創生において効果的な取り組みです。レンタルスペースでは、DIY教室やマルシェ、子ども食堂など、定期的なイベントを開催できます。地域住民が自ら企画・運営に関わることで、街への愛着が深まることも期待できるでしょう。

空き家は単なる建物ではなく、人と人をつなぐ地域コミュニティの場となる可能性を秘めているのです。

 

観光業を支える

 

空き家は観光業の支援にもつながります。

観光業は、地方経済を支える大きな柱のひとつです。空き家を民泊施設として再生すれば、ホテルが少ない地域や既存の宿泊施設が満室になる観光シーズンにおいて、貴重な受け皿となります。より多くの観光客を受け入れることで、地域の観光産業を下支えできるのです。

近年は民泊の需要が高まっており、暮らすように泊まる体験を求める観光客も増加しています。地元の食材を使った食事を提供するなど、地方ならではの体験を組み合わせれば、観光価値が一層高まるでしょう。築年数の経った町家や古民家を改装した宿は、都市部のホテルとは異なる魅力を持ちます。

他にも、空き家をサウナ施設として再生した事例もあります。このような施設では観光客を呼び込むだけでなく、新たな雇用の創出にもつながります。

空き家は、観光客を受け入れたり呼び込んだりする役割、観光業の雇用を生み出す役割も果たすのです。

 

まとめ

 

空き家は放置されると景観の悪化や治安の面での問題を引き起こしかねません。しかし視点を変えれば、地方創生をけん引する場として生まれ変わらせることができます。

子育て世代を呼び込むための住宅、地域のつながりを生むコミュニティ拠点、観光を支える宿泊施設など、空き家の可能性は多岐にわたります。

もし身近に空き家があれば、地域の未来を変えるきっかけになるかもしれません。空き家を見つめ直すことは、地方創生の一歩となります。