空き家

長崎の空き家カフェ〜斜面地を活かした新たな可能性〜

全国的に空き家が増えている今、長崎では空き家をカフェとして活用する動きが注目を集めています。特に、長崎特有の斜面地に位置する空き家は、独特の魅力がありさまざまなポテンシャルを秘めています。今回は、長崎で空き家カフェを開業するメリットや開業時のポイントなどを深掘りしていきます。

 

斜面地に建つ、長崎の空き家カフェの魅力とは?

 

長崎は、すり鉢状の地形のため斜面地(傾斜している土地)が多いことで知られ、「坂の町」とも呼ばれています。もともとは段々畑が広がっていたところに、戦後の人口増加などに伴い高度経済成長期ごろから住宅が多く建ち始めたのです。斜面地は、住むには不便な面がありながらも、当時は若い働き盛りの世代を中心にたくさんの人が住んでいました。しかし昨今は、少子高齢化や若者の県外流出が加速し、空き家が多く見られるようになったのです。

長崎の空き家を活用したカフェの魅力は、大きく分けて3つあると感じています。


開業コストが低い

一般的に、斜面地の空き家は、平地と比べて価格が低いのが特徴です。平地の物件を購入するには安くても1,000万円~4,000万円前後必要となります。しかし斜面地の物件であれば数百万、場合によっては無償で譲り受けられるケースもあり、物件の取得費用を大幅に抑えられます。不動産会社においても空き家のカフェを開業する場合、リフォームや修繕のための費用などを含めても、低コストで開業できるのは大きなメリットです。


長崎の斜面地だから叶う最高の景色

また斜面地は、海や山々、街に広がる夜景などの絶景を活かしたカフェづくりができるのも魅力のひとつです。長崎だからこそ叶う眺望は、カフェの大きな強みとなるでしょう。特に、海側に面した物件では、長崎港や街並みを一望できる贅沢な空間を演出できます。縁側付きの古民家や掃き出し窓のある物件などであれば、斜面地に降り注ぐあたたかな太陽光を存分に取り入れ、開放的な店内をつくるのもよいでしょう。


お客様で賑わっても余裕のある店内

住宅をカフェに改装して使用する場合、十分な店舗面積を確保できます。テーブルや椅子を適度に配置すれば、地元の人も、観光で歩き疲れた人もホッと一息ついてゆったりと過ごせるくつろぎの場を提供できるはずです。

 

ちなみに、眺望を活かした長崎のカフェと言えば、

耕美庵さんです。

丘の上のコーヒー館・耕美庵(東琴平)ホームページ

当社スタッフも行ったことがありますが、くつろぎの空間が広がっています。

 

空き家カフェ開業のポイント

 

立地選びは慎重にしたい部分です。特に長崎の場合、物件からどのような景色を望めるかは重要なポイント。ただ目の前が開けているだけではなく、海側を向いているか、山側を向いているか、はたまた長崎らしい階段や坂が見えるのか、といったことはしっかり確認しましょう。

眺望は時間帯や天気によっても違いがあります。例えば朝昼晩、晴れの日、雨の日の様子も見ることができれば安心です。斜面地が気になるようなら、斜面地に入る手前のエリアで多くの人がアクセスしやすい場所を狙うのも一案でしょう。
また「ここに出店しても迷惑になる人はいないだろうか?」「あまり音は出さない方がよいかもしれない」などとさまざまな角度から考えながら、周辺の住宅街の様子も確認してみてください。

 

内装のアプローチ

 

内装工事はそこまで難しくなく、予算が許せば思うように作り替えるのもよいと思います。一方予算がない場合、例えば、既存の縁側や窓を活かす、天井はあえて手を加えず素朴な雰囲気を出すといった方法もあります。ただし、どんな家でも床のリフォームは必須です。見た目は綺麗でもよく見たらシロアリに食害されていた……ということもあります。また基本的な設備(水回り等)が使えるかどうかの確認は必ずしましょう。

 

ビジネスモデルとしての可能性

 

家賃が5~6万円の場合、1杯500~600円の価格設定で1日に10人ほど来店すれば採算が取れる可能性があります。斜面地の住宅街では、住民が集まれる場所が意外と少ないものです。カフェが「憩いの場」として機能すれば地域住民の需要も見込めます。また、2階を住居、1階をカフェのような「住居兼カフェ」とすれば、家賃節約とともに働きやすい環境の創出も可能です。

 

ちなみに、長崎へ移住してオープンされた「Cafe+G 燈家 AKARI-ya」さんは、坂の町長崎の良さを感じられる趣のあるカフェとなっています。

https://nagasakiakariya.amebaownd.com/

 

 まとめ

 

長崎の空き家は、住居への活用だけでなく、カフェとしても大きな可能性を秘めています。低コストでの参入でき、長崎の眺望を活かした特別な空間づくり、さらには観光客の需要も見込めるのです。独自性のある店舗を作ることができれば、十分な事業性を期待できるでしょう。斜面地という立地を逆手に取り、長崎ならではの魅力的なカフェを作れるかもしれません。

長崎市内には、古民家で絶景と共に上質なコーヒーを提供し、観光客や地元客に人気のカフェなど、すでに空き家を活用したカフェがいくつかあります。そうしたところも参考にしながら、あなたオリジナルのカフェ作りに挑戦してみるのも良さそうです。

 

当社では、長崎市内の空き家を専門的に取り扱っており、長崎から全国の空き家を減らしていきたいという思いで活動しています。空き家の活用や修繕、売却などに関するノウハウをたくさん持ち合わせています。空き家の売買について、ご相談やご質問などございましたら、お気軽にご連絡をいただけたらと思います。ご連絡お待ちしております。