空き家

【空き家 長崎】これから始める人必見!空き家の建物構造をシンプルに解説!(基礎・床編)

今回は、低廉な空き家としてよく取引されている築40年-50年の建物の構造の中で、基礎と床の構造についてシンプルに解説していきます。この年代の建物が通常はどうなっているのかということを理解することで、それに対して劣化しているところや、問題が発生している状態というのはどういう状態なのかを知ることができます。これから空き家再生をはじめよう、空き家を買って何かをしてみようという人は、是非ご覧ください。

 

【空き家長崎】低廉な空き家の基礎と床

 

建物の構造を理解する上で1番基本的な「基礎」の部分や、その上にある「床」の構造についてご紹介していきます。床や基礎は、当社が空き家再生に入る前には必ず確認するようにしています。床の構造を知ることで、床に関する問題が、なぜ発生するのかということがわかるようになります。

【空き家長崎】基礎の構造①

【空き家長崎】基礎の構造①

【空き家長崎】基礎の構造②

【空き家長崎】基礎の構造②

【空き家長崎】基礎の構造③

【空き家長崎】基礎の構造③

 

基礎の構造

 

基礎は建物を支える、全体の構造的にも大変重要なところです。しかし、一般的には普段の生活では見えない部分のためどういう構造になっているのが正しいのか、建築の知識をお持ちでない方にとっては、特にイメージするのが難しいとされています。

上記の3枚の写真をご覧ください。各名称を記載していますが、これらは、覚える必要があるかというとそこまででもないですが、現場の大工さんたちと会話する際の共通言語だと思ってください。低廉な空き家における基礎の基本的な構造は、土地の土から順番に、束石、束柱、大引き、根太、床板(荒板)、畳もしくは下地材、そして畳で終わらない場合は、下地材の上に、フローリングやクッションフロアという材料の順番に上に上がっていきます。皆さんが普段目にしているのは、このフローリングや畳、クッションフロアということになります。私たちがなぜ毎回床下を確認するのかというと、束柱や大引き、根太や床板が湿っていないか、基礎の下の土が湿っていないか、シロアリ被害がないか、もしくは過去に被害があった痕跡がないかというところを確認するためです。

シロアリ被害がある場合は補強を考えますが、建物の全体の構造で大変大切な、大引きや土台などにシロアリ被害があった場合、補強で対応できないことがあるため、その空き家を再生するには極めて困難なのではないかという判断をします。床板(荒板)などがシロアリ被害がみられる程度であれば、基礎に関しては、再生可能ということになります。

湿気が意外と重要な確認事項になります。通気口などが少なく、湿気が逃げにくい状態になると、床板やその上の畳が湿気により柔らかくなり、最悪の場合は水腐れを起こしてしまいます。カビが発生し、虫が住みつきやすくなり、床全体が抜けてしまうこともあります。特に空き家の場合は、居住していないため、そういったことに気づくことができません。1年前にみた空き家が、今見た時に床が落ちている。ということが、実はよくあったりします。

あとは、構造的に、問題ないか。例えば、根太と根太の間の間隔が、300mmだと比較的間隔が狭いので安心感がありますが、450mm以上間隔が離れている場合は、床が抜けやすい状態になってしまうため、補強が必要になるということもあります。みなさんが普段使うスノコを思い出してください。スノコはみなさんがその上を歩く時、その下に木材が通っていますが、その木材が細かったり、間隔がひらきすぎていると、ちょっと床が抜けそうな、不安な感覚になったりすると思います。その感覚の通り、間があきすぎていると、床が抜けやすくなるのです。

また、根太の太さも重要です。50mmあれば一般的かと思いますが、20mmや30mmだと少々不安に思うかもしれません。そんな感覚も、基礎の確認をするときには役に立ちますのでイメージしておいてください。

また、床板については、釘でとめてあるパターンと、とめていないそのまま上に板をのせているだけの場合と2つパターンがあります。私としては、どちらでもいいと思っておりますが、釘でとめてあったとしても、床下の確認はそこまでということにせず、釘を抜いて、床板をはずし、床下を確認するようにしましょう。結構この段階で、調査するのを諦めたりする方もいますが、非常に重要ですので、あと少し頑張りましょう。私たちは床下が確認できないと、その空き家をお引き受けすることをためらうことがあるほど、重要な確認になります。

最後に、写真3枚目に束石の代わりにブロックを使用しているところがあります。こちらについては、建物の柱が乗るところではなく、普段人が歩いたりする部分になります。そのため、そこまで重要の重いものをおかないようであれば、有効な方法になります。束石を最初から準備するとなると、コストがかかるため、全体のコストバランスをみて、コストをかけるところと、抑えるところにメリハリをつけて、全体の工事内容がまんべんなく中途半端なものにならないように注意して進めるようにしましょう。

 

床の構造

 

基礎の大引きから、その上に、根太があり、その上に、床板(荒板)があり、その上に畳があります。洋室の場合は、床板の上に下地の板として、900mm×1800mmサイズで厚さ12mm-15mmの板を張り巡らします。(横3尺と縦6尺の板です。3’×6’板、コンパネとも呼ばれます。)または、床板をなしにして、根太の上に直接下地板を張り巡らせるパターンもあります。低廉な空き家では、よく和室が採用されているため、前者の床板の上に畳がおかれることが多いです。畳と床板の間には新聞紙が敷かれていることがあります。こちらは湿気を和らげる意味合いで敷いているようです。床の構造は他と比べるとシンプルです。確認するポイントとしては、床や畳の上を歩いた時に、ブヨブヨしていたりする場合、湿気が影響しているのか、シロアリなのか、何かしらの原因があるため、その原因を確認または推測するようにしましょう。床下の基礎の部分で重要な、換気システムがあるかどうかの確認も必要です。通気口だけではなく、通気口に24時間換気のような、ファンがついていたりする場合は、最初からついていたのか、湿気が原因であとからつけたのか、周辺の取り付け方をみて推測をしておきましょう。また、建物の立地として、長崎の斜面地によくある崖下にある建物は、湿気が床下に流れてそこにとどまりやすくなるため、特に注意してみる必要があります。

床の仕様が畳であれば、畳をあげて、床下を確認すれば、簡単に確認できますが、フローリングやクッションフロアで仕上げられている場合は、床下点検口がないと床下を確認することが難しくなります。畳の部屋の下から、洋室の部屋の下に潜ろうとしても、各部屋の床下通しをつなぐ人通口という人が通れる穴がないこともあります。洋室として仕上げる際には、できる限りその辺りを確認して、床下点検口を作るようにしましょう。

 

まとめ

 

低廉な空き家であることが多い、築40年-50年の建物でよくみる基礎と床の構造をご紹介いたしました。シロアリ被害は飛来してくるものもありますが、多くは床下から登ってくることになりますので、床下にシロアリそのものがいなかった、被害がなかったということになれば、空き家再生の第一歩をクリアしたようなことになります。あと、意外と湿気があるのかないのか、あったのかなかったのかというところも重要なポイントになりますので、そのあたりも意識して物件をみるようにしていきましょう。次回は、柱と梁編をご紹介していきます。もっと詳しいことを知りたい。空き家再生をしてみたい。専門家とマンツーマンで話をしてみたいなど、様々なご相談をお受けしておりますので、気になる方は、お気軽に下記よりお問い合わせくださいませ。

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