空き家

【空き家長崎】空き家を再生できるリフォーム業者ってどんな業者?

今回は、空き家再生という意図を理解して、リフォーム工事を請け負ってくださる協力会社様が少ないという現状を受けて、空き家再生リフォームに対して、どういった考え方が必要なのか、当社の考えをご紹介していきます。当社も何社も請負業者様とお付き合いして納品していただくことを繰り返しおこなってきた中で、今では空き家再生にとって最適な工事をおこなえるようになりました。

 

【空き家長崎】新築工事やリノベーションらとの前提の違い

 

空き家再生の際のリフォームと、新築工事やリノベーション工事との違いですが、工事のスキルや気にするところも異なってきます。新築工事等は、基礎から工事が入ります。その際に水道管やガス間、電気配線などの引き込みまでをおこなっておきます。その後、柱や梁をたてたら、上棟といって、屋根をつくります。屋根を作ったら、外壁工事をおこない、最後に設備(キッチン、バスルーム、トイレなど)を設置した後、クロスや床材などの内装部分の工事に入るのがおおまかな流れとなっています。リノベーション工事の場合は、この話で言うと、設備や内装部分について全くない状態にしてから再度作り直す工事というイメージです。

どちらの工事もある程度「下地」や「土台」が綺麗になっていることが前提の工事となります。基礎は作りたてですし、クロスを貼る前の壁や、フローリング等を貼る床の下地の木材などは当然貼ったばかりなので、極端に空き家再生リフォームとの違いを表現してしまうと、あまり考えなくてもそのまま貼れば綺麗になることが多いです。もちろん職人さんや大工さんのスキルも影響しますが、建売住宅で団地などの現場では、多くの職人さんや大工さんを雇うことができるので、それぞれがおこなう業務が断片的なものである場合、そのスキルも表現しづらい場面があります。

 一方で、空き家再生リフォームの場合は、建物の具合も、時間が経過している分経年劣化が見受けられるものであり、全く同じ状態のものがありません。その物件それぞれで判断していくことになります。下地がきれいなものもあれば、下地からやりなおさないといけないものもあります。そのため、1つの部屋でも四方の壁、天井、床だけで、6面それぞれで施工方法を決定しなければなりません。雨漏りがしていなくて、状態が良ければ、天井はそのまま、壁は砂壁のところは下地からやりかえてクロス仕上げにしよう、床はゆるいところがあるから部分補強にしようなどなど、考えることがたくさんあります。

そうです。決定的な違いは、下地がきれいで、図面通りにそのまま作業を進めるのか、それとも、その工事をする場所それぞれで考えながら施工方法を決めて、最適な方法を選択しながら進めることができるかという、「現場判断」のコストが大きな違いとしてあげられます。

 

【空き家長崎】作業効率の違い

 

先述した通り、考えながら進めるのと、図面通りに進めるのとでは、当然後者の方がスピードは早いです。最近では新築の場合、柱や梁をプレカットして工場で作ったものを現場で組み上げる手法が、建売住宅には多い傾向にあります。そうなると、現場で加工することが少なくなるため、ますます工期は短くなっていきます。

空き家再生リフォームの場合は、1つの部屋で6面分それぞれの施工方法を考えるため、ひとつひとつに時間がかかります。細かいところで、床と壁の取り合いのところをどういう風にしたら仕上がりが綺麗になるかというのを、議論する必要があります。新築の場合は、全てが図面に書いてあるため、打ち合わせの必要すらいらない状態になっていますが、空き家再生リフォームの場合は、大工さんそれぞれに意見があり、それを発信する必要があるということです。そこまで緻密でリアルタイムにコミュニケーションがとれないと、空き家再生リフォームで物件をきれいに仕上げることができません。

 

【空き家長崎】どこまでリフォームするのかという違い

 

新築工事等は、最初から全て工事をおこないます。リノベーションについても、一度スケルトン(柱や梁、構造体以外全て撤去した状態)にしてから、つくっていくので、どちらかというと新築工事に似ています。しかし空き家再生リフォームの場合は、残すところやリフォームするところ、活かすところなどがそれぞれ存在します。そのひとつひとつにおいて工事内容を決定するため、その分の考えるコスト、大工さんや職人さんに伝えるコストなどのコミュニケーションコストがかかります。シンプルな言葉でいってしまうと、「非常に面倒」ということになります。その面倒なことに、どこまで付き合ってくれるか。そもそもの空き家に対する姿勢が前向きかどうかというところも重要な要素です。

ここまでくると、大工さんや職人さんが、「空き家再生リフォームだから、このくらいだろうな」というような共通認識をもってくれていることが、コストを下げることにつながります。簡単に言い換えると、空き家再生で必要なリフォームというのはこのくらいだよね。という「あたりまえ」が発注者の認識と現場の認識があっていることが必要になります。こちらについては、筆者も元々建築学科出身で、自身も大工経験がある上で、そういった工事をしてくれる協力会社とのコニュニケーションにより作り上げたものになりますので、新規で自分から協力会社を探して、最適な空き家再生のための工事ができるかというと、なかなか難しいものがあります。認識が合致してくるのは、10棟くらい同じ協力会社と一緒に空き家を再生した頃だったかなと思います。

この、「どこまでリフォームするか」というのは、非常に難しいのです。それは、空き家再生をする際、全てきれいにできるのであればそうしたいのですが、費用をかけすぎても意味がありません。当社の特徴としても自己居住用以外で、賃貸として貸出をすることも想定しなければならないからです。あまりリフォーム費用をかけたからといって、家賃があがるわけではありません。そういったことも考慮する必要があるため、どこまでリフォームをするかという線引きが非常に重要になってきます。

 

【空き家長崎】協力会社選びのコツ

 

あくまで発注者側のことについて、伝えていきたいところですが、発注者側は発注するからといって、当然偉いわけでもなんでもありません。協力会社の方がいるから、空き家再生ができる。そういった気持ちを絶対に忘れてはいけません。協力会社の方に気持ちよく仕事をしていただくためにも、関係ができていない状況からの値引き交渉はおすすめしません。安く発注した仕事は、別の方向から自分に返ってくることになります。当社も協力会社とお付き合いをはじめる際には、値引き交渉はしません。もちろん、その分しっかり対応していただきたいという気持ちもありますが、それ以上に、その値引きをしない状態の数字(金額)で成り立つのか、空き家再生を続けられるかどうかを検証しないと、この事業を継続すること自体の意義が見いだせなくなってしまいます。選ぶというよりは、こんなコストのかかる工事をお願いしている立場ということを再認識した上で協力会社に協力をあおぐようにしましょう。

 

まとめ

 

空き家再生にかかせない、協力会社のみなさまに対する考え方をご紹介いたしました。空き家再生に取り組む個人投資家などで、とにかく安くしたい。という意思が強めの方も中にはいらっしゃいます。あまりそういった意思が強すぎると、関わりたいという方が減りますので、もし気づいていただけるのであれば、関わる方々がwinwinの関係を築けるような発想に転換していただけたら嬉しいです。