【空き家長崎】実績から読み解く低廉な空き家賃貸需要の見解
今回は、当社の実績から読み解く、空き家を戸建賃貸として運用した場合のエリアの賃貸需要の特徴をご紹介していきます。賃料の相場や、エリアの特性をご紹介していきますので、そのエリアで空き家をご所有の方は、運用方法のひとつとして参考にされてみてください。
【空き家長崎】戸建賃貸の賃料相場
不動産情報サイト「athome」で戸建賃貸で検索すると長崎市内には2024年8月21日時点で、294件掲載されています。その294件の家賃による内訳は下記の表の通りでした。ただ、「以下と未満」で家賃帯検索が分かれていないため、重複しているところがある可能性があったため、家賃帯の上限と同額の賃料は、上限の方の家賃帯の数に入れて、その次の家賃帯から数を引いています。例えば家賃35,000円の物件は、30,000円〜35,000円の家賃帯の件数として計上し、35,000円〜40,000円の家賃帯からは除外しているということです。
あくまでも「掲載されている物件の家賃帯」を参考にしているため、実際に決まった賃料とは差異があったり、試しに高めに家賃を設定していたりする場合もあるので、前提としてひとつの参考値として捉えていただきたいのですが、35,000円〜75,000円の家賃帯の物件が、全体の総数の70%以上を占めていることがわかりました。築年数や、間取り、駐車場のありなし全て除外して、単純な戸建賃貸として募集に出されている総数に対する家賃帯となります。
家賃帯 | 件数 |
30,000円以下 | 5件 |
30,000円〜35,000円 | 4件 |
35,000円〜40,000円 | 30件 |
40,000円〜45,000円 | 30件 |
45,000円〜50,000円 | 29件 |
50,000円〜55,000円 | 46件 |
55,000円〜60,000円 | 24件 |
60,000円〜65,000円 | 15件 |
65,000円〜70,000円 | 28件 |
70,000円〜75,000円 | 17件 |
75,000円〜80,000円 | 20件 |
80,000円〜85,000円 | 6件 |
85,000円〜90,000円 | 4件 |
90,000円〜95,000円 | 2件 |
95,000円〜100,000円 | 10件 |
100,000円〜105,000円 | 5件 |
105,000円〜110,000円 | 3件 |
110,000円〜115,000円 | 3件 |
115,000円〜120,000円 | 4件 |
120,000円〜125,000円 | 0件 |
125,000円〜130,000円 | 6件 |
130,000円〜135,000円 | 0件 |
135,000円〜140,000円 | 1件 |
140,000円〜145,000円 | 0件 |
145,000円〜150,000円 | 2件 |
150,000円〜155,000円 | 0件 |
155,000円〜上限なし | 0件 |
長崎市内の戸建賃貸募集件数294件に対する内訳(2024年8月21日 不動産情報サイトアットホーム調べ)
また、この294件のうち、築41年以上の物件は、204件ということでした。戸建賃貸として募集に出されている物件の70%近くが築41年以上ということになります。それだけ長崎市内で戸建賃貸として出されているもので、「低廉な空き家」と呼べるような、築年数41年以上の戸建が多いということになります。また、それだけ、空き家予備軍も多いという考え方もできます。今の入居者が退去されたら、次の入居者が決まるまでどれくらいかかるのか、または同じ家賃で貸すことができるのかというのは、正直わからないところもあります。そのため退去したらそのまま空き家になってしまうというケースが多いのです。また、低廉な空き家を所有している方にとっては、住まなくなってそのまま空き家にしてしまうのではなく、住まなくなってからまもない状態で、少々の手直しと清掃をして、貸しに出すということができる市場になっているということです。空き家再生は、「人が住む」ことで再生したと言えると捉えています。こういった空き家初期の段階で、大規模なリフォーム等は必要ない状態で貸しに出すことができるチャンスとなりますので、お悩みの方がいらっしゃったら、ぜひNagasakiSTにご相談いただければと思います。
【空き家長崎】長崎市北部の戸建賃貸需要
この記事の中では、ご紹介をする上で、便宜上、長崎市内を大きく分けて長崎駅より北側を「北部」、南側を「南部」と定義させていただきます。
当社の実績で北部といえば、滑石6丁目、金堀町、三原1丁目、本尾町、坂本3丁目、浜平1丁目などが該当してきます。北部については南部よりも戸建賃貸の需要は比較的高いと感じています。それはなぜかというと、近年の佐々町、長与町、時津町の人気の影響もあり、北部には生活する上で必要なスーパー、コンビニ、日用品、子供服、ファミリーレストラン、ホームセンターなどがロードサイドに多数店舗を構えています。そういったエリアを中心にするように団地(分譲地)が開発され、駐車場付の戸建が新築されていたりします。子育て環境も充実していて、保育園や小学校などはもちろん、週末に子供と一緒に遊びに出かけられるような場所が多くあります。そういったことも影響して、北部には子育て世帯が多く住んでおります。戸建賃貸の需要は一人暮らしではなく、家族または数人で住むという需要に適しているため、子育て需要が高いということは戸建賃貸需要も高いと言えます。
実際に当社の実績で出していた滑石6丁目や坂本3丁目などは、募集を出してから2ヶ月以内に入居が決まるという、戸建賃貸の中では比較的早い段階で申込となっていて、今も継続してご入居いただいているような状況です。
【空き家長崎】長崎市南部の戸建賃貸需要
当社の実績で南部といえば、川上町、戸町1丁目、田上3丁目などが該当してきます。また、福田や大浜町なども同様の賃貸需要を感じるのことなのですが、そのエリアに住んでいる近所にいらっしゃる方が、そのエリアで探していて、今よりも広い家に住みたいという理由や、家族構成が変わったという理由で引越を検討されている方々が多い印象を受けました。大浜町については、福田や大浜エリアから出たくないというお話をされる方もいらっしゃいましたし、また、戸町1丁目のエリアについては、造船事業に関連している方々からのお問い合わせも多く、すでに近隣で生活されている方々からのお問い合わせが多かった印象です。それぞれに気に入って住んでいらっしゃるということをお話を伺っていても感じるほどです。
一見、このようなエリアで賃貸に出してもどうしようもないと思われているような場所でも、そもそも戸建賃貸として募集に出されることが少ないため、戸建賃貸としての物件を供給すれば、時間はかかっても入居は決まるということがわかってきています。
まとめ
不動産情報サイトや、当社の実績からの低廉な空き家の賃貸需要について、簡単ではありますが、ご紹介させていただきました。より詳細のことを聞いてみたい、自分が持っている長崎の空き家は、賃貸として貸せるのかどうか、など気になるところがありましたら当社までご相談いただければと思います。