【空き家長崎】2024年10月から改定!?火災保険料の値上げと空き家対策
今回は、2024年10月から火災保険料の改定がなされることを受けて、その値上げの概要と空き家に関する対策をご紹介していきます。
【空き家長崎】火災保険料の値上げの概要
値上げのポイントは大きく2つになります。
①火災保険料が全国平均で13%引き上げ
13%というのは、すべての契約条件(都道府県、構造、築年数、補償内容等)の改定率を平均して算出した数字とのこと。契約条件によって、その地域や築年数によって改定率は異なります。
②水災に関する両立を地域のリスクに応じて5区分に細分化
近年の線状降水帯の発生や、台風、2021年には寒波や大雪などの自然災害が毎年発生している状況にある中、発生するリスクをエリアごとに定めて、細分化をおこない適正化をはかるとのことです。また、築年数が古い建物が増加することで、全体として老朽化している建物が増え、壊れやすく、事故が起こりやすい状況になっていることも影響しています。その上で、物価の上昇や人件費の高騰により、修繕費が増加することで保険申請する金額が増えているという背景があります。
出典:損害保険料率算出機構 2023/6/28 火災保険参考純率改定のご案内
【空き家長崎】火災保険の値上げはいつから?
火災保険の値上げの改定時期は、各社10月1日からとなっているようです。昨年も火災保険の加入をする場合は、2023年10月1日までに申込契約を済ませるよう皆様に案内をしたことをよく覚えていますが、今年も同じような流れになりそうです。
出典:損害保険料率算出機構 2023/6/28 火災保険参考純率改定のご案内
【空き家長崎】低廉な空き家の構造級を知っておこう
当社が扱う低廉な空き家というものの多くは、築年数40年から50年以上のものが多いです。火災保険の両立計算をする上で、築年数や㎡数なども重要ですが、その他に「構造級」というものがあります。
具体的には、M構造、T構造、H構造というものがあります。イメージとして、Mは火災に強いコンクリート造の建築物や、石造りなど、木材を使用していないもので、Tは木造でも一定の耐火基準を満たしたもの、最後にH構造、別称「非耐火構造」と呼ばれるものがあります。低廉な空き家というのは、ほとんどがH構造になります。当然、燃えにくいもの、災害に弱いものほど、火災保険料率は高い傾向にあります。
出典:損害保険料率算出機構 2023/6/28 火災保険参考純率改定のご案内
【空き家長崎】長崎県の住宅の火災保険の値上げ料率は?
水災被害のリスクに応じて5区分に細分化をしたことは前段でご紹介しましたが、長崎県には1等地から5当地の中で、「2等地」と「3等地」のみ該当しているという状況です。あくまで一例ですが、保険金額:建物2,000万円、家財1,000万円、築10年以上の場合でデータがありましたので、ご紹介いたします。
当社が取り扱うような低廉な空き家はH構造になります。
その場合の改定率は、
2等地:+14.2%
3等地:+17.7%
となっております。
ご自身が所有している空き家の所在によって確認することをおすすめしますが、全国平均より高いところをみると、自然災害が多いエリアまたは、空き家が全国に比べると多いのでは?と読み取ることができます。一方で、九州エリアの中では、沖縄県、鹿児島県、宮崎県が高く、九州全体として長崎県は比較的低い水準にあるということが分かります。
出典:損害保険料率算出機構 2023/6/28 火災保険参考純率改定のご案内
【空き家長崎】空き家所有者の対策は?
以前の記事でもご紹介いたしましたが、空き家の火災保険加入は、空き家を再生していくことにおいて、非常に重要な要素になります。火災保険加入の有無が、これから空き家がさらに老朽化してしまうか否かを決めるくらい、重要な選択になってきます。すでに売却すること自体が決まっていたり、再生するのか、業者買取か、一般市場で売却か、ご所有の空き家を今後どうしていくかという方針が決まっている方は加入の必要はないかもしれません。しかし、もし方針が決まっていない状態で、どうすればいいのかわからないという方は、まずご加入されてから考えるとよいかもしれません。仮に加入したとしても、途中解約となれば、各保険会社で計算の上、一部が解約返戻金として戻ってきます。必ずしもその火災保険加入のための費用全てが無駄になるというわけではないです。加入の検討を進めてみましょう。10月に保険料率があがるとしても、現段階で、低廉な空き家に対する火災保険料は高い傾向にあります。よく検討の上、もし、加入すると決まれば、保険料率があがる前の10月1日までに申込契約を済ませておきましょう。
まとめ
今回は、火災保険の値上げの概要とと空き家との関連性をご紹介いたしました。火災保険をすすめるわけではありませんが、空き家を再生できる状態に保つためには、管理をしていくことが重要になります。当社としては、火災保険の検討も「建物管理」の一部と捉えています。低廉な空き家の中で、特に長崎の斜面地における戸建に関しては、解体して更地にしてしまっても売却できなくなり、かけた費用が回収できなくなるリスクがあります。そうならないように、事前の対策の中のひとつが火災保険加入です。わからないことがあれば、当社でもかまいませんので、お問い合わせいただけたら幸いです。